温泉の泉質10種類を完全解説|特徴・向いている人・代表的な温泉地まとめ

  • 温泉の「泉質」の違いがよく分からない
  • 自分の悩みに合う泉質を知りたい
  • 代表的な温泉地も一緒に知っておきたい

このような疑問にお答えします。

日本の温泉は、環境省の鉱泉分析法指針によって10種類の泉質に分類されています。この記事を読めば、10種類それぞれの特徴・代表的な温泉地・自分に合いそうな泉質の選び方まで分かります。

温泉の泉質は10種類に分類される

まずは全体像です。10種類の泉質と、それぞれの特徴を一覧にしました。

泉質特徴
単純温泉肌当たりが柔らかく刺激が少ない
塩化物泉日本で多い泉質。保温効果が高い
炭酸水素塩泉(重曹泉)石けんのようになめらかな肌当たり
硫酸塩泉やや刺激があるが保湿力が高い
二酸化炭素泉(炭酸泉)お湯に細かい気泡がつく
含鉄泉空気に触れると茶褐色に変わる
硫黄泉特有のにおいがある
酸性泉刺激が強く、殺菌作用があるとされる
放射能泉微量のラドンなどを含む
含よう素泉2014年に新設された分類。よう化物イオンを含む

ここから、1つずつ詳しく見ていきます。

泉質ごとの特徴を詳しく解説

単純温泉:刺激が少なく誰でも入りやすい

成分量が一定基準に満たない、刺激の少ない泉質です。肌当たりが柔らかく、子どもから高齢者まで入りやすいのが特徴です。

日本の温泉の中でもっとも数が多い泉質で、下呂温泉(岐阜県)や道後温泉(愛媛県)などが知られています。

自律神経の乱れや不眠、疲労が気になる人に向くと言われています。

塩化物泉:保温効果が高く冷え性が気になる人向け

塩分を含み、肌の表面に膜を作ることで湯冷めしにくいと言われる泉質です。日本で塩化物泉、単純温泉に次いで多く見られます。

熱海温泉(静岡県)が代表的な温泉地として知られています。

冷え性や末端の血行不良が気になる人に向くと言われています。

炭酸水素塩泉(重曹泉):なめらかな肌当たりが特徴

石けんのようになめらかな肌当たりから「美人の湯」と呼ばれることが多い泉質です。

島根県の湯の川温泉、群馬県の川中温泉と並んで「日本三美人の湯」に数えられる龍神温泉(和歌山県)が代表的です。

肌の状態や乾燥が気になる人に向くと言われています。

硫酸塩泉:保湿力が高くやや刺激がある

硫酸イオンを含み、保湿力が高い一方でやや刺激を感じる人もいる泉質です。

法師温泉(群馬県)などが代表的な温泉地です。

乾燥肌や冷え性が気になる人に向くと言われています。

二酸化炭素泉(炭酸泉):細かい気泡が肌につく

お湯に炭酸ガスが溶け込み、肌に細かい気泡がつくのが特徴です。日本では珍しく、湧出量の多い温泉地は限られています。

長湯温泉(大分県)は日本有数の炭酸泉として知られています。

血行や血圧が気になる人に向くと言われています。

含鉄泉:空気に触れると茶褐色に変わる

鉄分を含み、湧き出た直後は透明でも、空気に触れると酸化して茶褐色に変わっていくのが特徴です。

有馬温泉(兵庫県)の「金泉」が代表的で、含鉄・塩化物強塩泉として知られています。

血色や冷え性が気になる人に向くと言われています。

硫黄泉:特有のにおいが特徴

卵が腐ったようなにおいが特徴で、白濁したお湯になることが多い泉質です。人気の高い温泉地に多く見られます。

草津温泉(群馬県)、蔵王温泉(山形県)などが代表的です。

肌の状態や生活習慣が気になる人に向くと言われています。

酸性泉:刺激が強く殺菌作用があるとされる

ピリピリとした刺激があり、殺菌作用があるとされる泉質です。刺激が強いため、肌が弱い人は短時間の入浴にとどめるのがよいとされています。

玉川温泉(秋田県)は日本を代表する強酸性の温泉として知られています。

肌の状態が気になる人に向くと言われていますが、傷口や粘膜には刺激が強いので注意してください。

放射能泉:微量のラドンを含む

微量のラドンやラジウムを含む、希少な泉質です。「放射能」という名前がついていますが、人体に害のない微量の範囲で管理されています。

三朝温泉(鳥取県)は世界有数のラドン含有量で知られ、玉川温泉(秋田県)も放射能泉として知られています。

生活習慣や体の痛みが気になる人に向くと言われています。

含よう素泉:2014年に新設された泉質

よう化物イオンを一定以上含む泉質で、10種類の中でもっとも新しく、2014年の指針改定で新設されました。火山性ではない温泉に多く、時間が経つと茶褐色〜黄色に変色するのが特徴です。

千葉県の酒々井温泉など、房総エリアの温泉地に多く見られます。

生活習慣が気になる人に向くと言われています。

目的別に泉質を選ぶ

「結局どれを選べばいいか分からない」という人向けに、気になることから逆引きできる表にしました。

気になること向くと言われる泉質
とにかく刺激の少ない温泉に入りたい単純温泉
冷え性・湯冷めしやすい塩化物泉
肌の乾燥・肌の状態炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、硫黄泉
血行・血圧二酸化炭素泉
初めての一人旅で有名な湯に入りたい硫黄泉、含鉄泉

迷ったら、まずは刺激の少ない単純温泉か塩化物泉から試してみるのがおすすめです。複数の悩みが当てはまる場合は、旅の日程で日替わりに泉質を変えてみるのも、違いを体感しやすい選び方です。

泉質を調べる方法

予約前は公式サイトで確認する

宿泊・入浴予定の温泉の泉質は、施設の公式サイトに記載されていることがほとんどです。「泉質」「温泉分析書」といったページ名で掲載されているので、予約前にチェックしておくと、当日の入浴プランを立てやすくなります。

現地では温泉分析書を確認する

現地では、脱衣所や浴室の入り口に掲示されている「温泉分析書」で確認できます。温泉分析書には、泉質名だけでなく、pH値・泉温・成分量なども記載されているので、気になる人はチェックしてみてください。

pH値が低いほど酸性寄り、高いほどアルカリ性寄りの温泉です。肌当たりの柔らかさが気になる人は、この数値も合わせて見ておくと、泉質名だけでは分からない違いに気づけます。

まとめ

温泉の泉質は10種類あり、それぞれ肌当たりや向くと言われる悩みが異なります。次の回復旅行では、目的に合わせて泉質を選んでみてください。

1つの温泉に複数の泉質が該当することはありますか?

あります。有馬温泉や草津温泉のように、複数の成分を併せ持つ温泉も多く、その場合は「含鉄・ナトリウム-塩化物強塩泉」のように泉質名がつながって表記されます。

「放射能泉」は体に害はないのですか?

放射能泉に含まれるラドンなどの量は、法律で定められた基準の範囲内で管理されています。名前から不安に感じる人もいますが、一般的な入浴で問題になる量ではないとされています。

泉質は温泉分析書のどこを見れば分かりますか?

分析書の上部に「泉質名」として記載されています。あわせて記載されているpH値や泉温も、肌当たりや刺激の強さの目安になります。

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この記事を書いた人

頑張りすぎた大人が、
少しずつ自分を取り戻していくための旅の記録。

温泉、旅行、美味しい食事。
日常から少し離れて、
「自分の機嫌をとる」練習をしています。

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